[香港 1日 ロイター] - 香港では1日、超大型台風「サオラ―」の接近に伴い、当局が警報を「シグナル8」に引き上げた。大方の事業が閉鎖し、学校は休校となり、株式市場も取引が中止された。
サオラーは風速約55メートルで、香港と隣接する中国・広東省の沿岸に向かって進んでいる。中国当局は前日、最も高い台風警報を発令した。
香港の気象当局によると、1日から2日朝にかけて香港に接近し、急激な天候悪化が見込まれるという。
中国当局はサオラーが強い勢力を伴い1日夜か2日朝に広東省の沿岸部に上陸する可能性があるとし、最高レベルの警報を維持した。
香港当局は警報のさらなる引き上げを検討するとしている。
香港の警報は1、3、8、9、10の5段階で数字が大きくなるほど勢力が強い。
IT(情報技術)企業が集積する広東省深セン市は1日午後から企業や金融市場の活動を停止した。
香港のキャセイ・パシフィック航空は1日午後2時(日本時間午後3時)から2日午前10時(同11時)まで、香港発着便の全便が欠航になると発表した。2日午前の台風の進路次第でさらなる遅延や欠航が生じる可能性があるとした。
運航情報を提供するフライトマスターによると、午前10時55分時点で同省珠海と深センの空港で数百便が欠航となった。
広東当局は1日午後8時から2日午後6時までの間、省を発着する全ての列車の運行を停止した。