[モスクワ 20日 ロイター] - ロシアの石油会社2社が8月と9月に「CPCブレンド」原油を初めてアラブ首長国連邦(UAE)に出荷したことが分かった。複数のトレーダーがロイターに明らかにした。
出荷されたCPCブレンドは大半をカザフスタン産原油が占めるが、ロシア国内の「カスピ海パイプライン・コンソーシアム(CPC)」では一部にロシア産も加えられており、ウクライナ侵攻で欧米諸国から制裁を受けているロシアが新たな原油輸出ルートを手に入れた形だ。
出荷したのは石油大手ルクオイルと独立系の1社。黒海にあるロシアの港から出荷された。
UAEは大手産油国だが、原油の価格差を有効利用するため、国内の製油所向けに異なるグレードの原油を輸入することが珍しくない。UAEは対ロシア制裁に加わっていない。
トレーダーによると、9月にUAEに引き渡されたCPCブレンドはUAE産「マーバン原油」よりも価格が安かったという。