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【どう見るこの相場】業績相場シナリオに期待と不安!マクロ環境の悪化と決算発表のサプライズが交錯

発行済 2023-10-30 08:15
更新済 2023-10-30 08:35
© Reuters.  【どう見るこの相場】業績相場シナリオに期待と不安!マクロ環境の悪化と決算発表のサプライズが交錯

[日本インタビュ新聞社] - ■業績上方修正・V字回復で株価感応度も高い3セクター株にマクロ環境離れのミクロ相場を継続期待

 業績相場シナリオが、何だか心許なくなってきている。アゲインストなマクロの相場環境をミクロの企業業績がカバーして年末高相場の起点になるとする市場コンセンサスである。マクロ環境は、こと中東情勢に限っても、イスラエルのパレスチナ自治区ガザへの地上侵攻が第2段階に入り、これがアラブ対イスラエルの全面的は衝突に進むのか地政学リスクが警戒されている。また週明けからは、日米双方の中央銀行の金融政策決定会合が相次いで開催され、その金融政策が、長期金利にリスクオン、リスクオフのいずれに働くかも予断を許さない。この不確かなマクロ環境を肝心の週明けから本格化する決算発表が、マーケットの期待通りにマクロ離れのパフォーマンスを示してリスクオンとしてくれるのか、マクロとミクロのせめぎ合いが神経質に続きそうだからだ。

 この予告編は、すでに前週末27日の日米株価に如実に示現された。27日に日経平均株価は、389円高の3万991円と急反発した。その前日の26日の米国市場では、ダウ工業株30種平均(NYダウ)やナスダック総合株価指数が、ともに反落して今年5月以来の安値まで突っ込んだ。東京市場は米国市場のコピー相場といわれているにもかかわらずである。米国市場では、大型ハイテク株の業績が、市場予想を下回ったとして軒並み安となったのに対して、東京市場では、前日にデバイスの回復が遅れていると今3月期業績を下方修正した富士通<6702>(東証プライム)までが、11%超も急反発し東証プライム市場の値上がり率ランキングのトップに躍り出るなど対照的な値動きとなった。

 東京市場の急反発は、米国市場の26日の取引時間終了後にアマゾン・ドット・コムとインテルが、市場予想を上回る好決算を発表して時間外取引で大幅高しており、27日のNYダウの反発は間違いないとして東京時間に先回り買いしたことも要因とマーケットコメントされていた。この先回り通りに27日にアマゾンとインテルは大幅高となりナスダック総合株価指数も小反発したものの、NYダウは、366ドル安と続急落してしまった。日米両市場の方向性が真逆となり、東京市場は肩透かしを食らったことになった。

 もちろん米国市場でも前記のアマゾン、インテルのほかアップル、マイクロソフトの大型ハイテク株が買われた。しかし市場予想を下回る決算を発表した銘柄が売られ、マクロ環境の厳しさから長期金利が下げても相場全体はリスクオフのままとなってしまった。また東京市場での決算発表でも、前週末27日に業績修正を発表した銘柄の内訳は、上方修正6割、下方修正4割とマチマチであった。このことは、週明けから本格化する決算発表については、「針の目を通す」ほどとはいわないまでも、「買いは遅かれ」の細心が不可欠かもしれない。

 例えば、必ずしも好業績即株高とならないケースがあることも注意が必要である。10月23日に発表した今3月期第2四半期(2Q)累計業績が、期初予想を上ぶれ着地して過去最高を更新したニデック<6594>(東証プライム)は、売り物を浴びて年初来安値を更新して前週末27日も下げ止まっていない。対照的に値上がり率トップとなった富士通のケースもあり、業績相場は、個別銘柄ベースでは業績相場と逆業績相場が交錯することになり、ミクロのミクロまでスクリ-ニングする銘柄個々ごとの入念な選別が求められることになる。

 そこで今週の当コラムでは、すでに業績が上方修正され、あるいはV字回復して株価感応度もリスクオンとなった3つのセクター株に注目することとした。一つ目は、野村マイクロ・サイエンス<6254>(東証プライム)、オルガノ<6368>(東証プライム)と今3月期業績の上方修正が相次いだ超純水装置関連銘柄で、両社株とも発表日以来続伸し前週末27日も連日の年初来高値更新となった。2番目は、やはりアーレスティ<5852>(東証プライム)が今3月期業績を上方修正したギャガキャスト関連株である。両セクターとも半導体関連、EV(電気自動車)関連といま最もホットな成長産業分野の一角に位置する。3番目は、もともと市況産業として業績予想の策定が困難として業績予想を開示せず業績修正もない証券株である。その代わりに業績速報値を早期に公表しており、今期2Q累計業績が、大幅増益転換している。

 これから進行する決算発表でさらにサプライズとなる有望セクターも名乗りを上げる可能性もあるが、第一弾として個別株物色をリードすることを期待して順張りしたい。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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