Ron Bousso Shadia Nasralla
[ロンドン 31日 ロイター] - 英エネルギー大手BPが31日発表した第3・四半期決算は33億ドルの黒字と、市場予想を下回った。
石油トレーディングと精製マージンは好調だったが、ガス事業が低迷したほか、米国の洋上風力発電プロジェクトで多額の評価損を計上した。
配当は1株7.27セントで据え置いた。15億ドルの自社株買いプログラムを今後3カ月延長する。株主還元の方針に変更はなかった。
0910GMT(日本時間午後6時10分)現在、BPの株価は5.4%下落している。
ニューヨークの洋上風力発電プロジェクトで5億4000万ドルの評価損を計上した。「インフレ圧力と許認可の遅れ」を反映した条件改善の要求を当局に拒否されたという。
純利益に相当する実質再調達原価利益は33億ドル。同社がまとめた市場予想の40億ドルを下回った。ガス・低炭素部門が大幅な減益となったことが主因。
ただ、前四半期の26億ドルからは増益となった。石油・ガス生産の増加、好調な精製マージン、製油所のメンテナンス減少、「非常に好調な石油トレーディング」が寄与した。天然ガスの販売・トレーディングは低調だった。
天然ガスのトレーディング低迷は市場の「ボラティリティーの不足」が原因という。過去2四半期は「非常に好調」だった。
同社は今年の設備投資が予想レンジ(160億─180億ドル)下限の160億ドルになるとの見通しを示した。第4・四半期の業界の精製マージンが前期比で「大幅に低下」するとの見方も示した。