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NYの視点:ウォラーFRB理事、ハト派姿勢を弱める

発行済 2024-01-17 07:40
更新済 2024-01-17 07:45
© Reuters.
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*07:40JST NYの視点:ウォラーFRB理事、ハト派姿勢を弱める 今回の利上げサイクルにおいて大幅利上げの必要性を主張してきた超タカ派の連邦準備制度理事会(FRB)ウォラー理事は、政策が十分な金融引き締め圏に達したと述べ、金融状況のひっ迫で、金利が現行水準を維持する必要がないと、連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーの中でも真っ先に利下げの可能性を示唆した。
この発言をきっかけに短期金融市場では本年の利下げを織り込み始めた。
その後、インフレが鈍化基調にあることをFRBの他の高官も認め、前回のFOMCでは、スタッフ予測で、本年の3回の利下げが織り込まれた。
パウエル議長も、タカ派色を弱め、短期金融市場では利下げ観測をさらに強めた。


米短期金融市場では年6回の利下げをすでに織り込んだ。
ただ、連邦公開市場委員会(FOMC)は前回の会合の声明でも利下げに関する言及は少なく、インフレ動向次第では追加利上げも除外していない。
市場の利下げ観測が行き過ぎとの見方も少なくない。


そんな中、ウォラーFRB理事は16日、ブルッキングス研究所主催のオンラインイベントで講演し、持続的な個人消費支出(PCE)インフレ2%達成が射程内にあるとの確信を強めつつあるとの見解を示した。
もし、インフレが再燃しなければ、年内の利下げが可能になると指摘。
しかし、同時に、政策はインフレが2%目標を達成する軌道にあることを確認するさらなる情報が必要と主張。
さらに、利下げの時期や回数はデータ次第である方針を再確認した。
また、利下げ開始した場合は、「秩序立った慎重なペースで進めるべき」「以前ほど迅速に利下げしたり、急いだりする理由ない」、と慎重な姿勢を見せた。


ウォラー理事が積極的な利下げを推奨するとの思惑があったが、ハト派姿勢を弱めたため金利先安観も後退し、金利の上昇につながった。



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