Bernardo Caram
[ブラジリア 22日 ロイター] - ブラジル通貨レアルは22日、ルラ大統領が産業開発計画を発表したことを受けて下落した。補助金や融資により今後10年にわたり国内産業を後押しする計画だが、財政健全化へのリスクになるとの懸念が高まった。
ボルソナロ前大統領は国内産業を犠牲にして農業部門の生産拡大と輸出を重視する政策を行っていたが、ルラ氏はこれを改めようとしている。
税優遇措置や補助金といった支援に加え、持続可能な金融商品やイノベーション、インフラ整備、輸出促進のための信用供与を優先的に行う計画。政府系金融機関のブラジル国立経済社会開発銀行(BNDES)が2500億レアル(500億ドル)を確保し、国の他の財源からも500億レアルを拠出する。
ルラ氏の発表直後にレアルはドルに対して下げを拡大し、1.2%安でこの日の取引を終了した。
証券会社コレパルティのディレクター、ジェファーソン・ルギク氏はルラ氏の計画について「政府の歳出増につながる可能性があり、市場は調整している」と述べた。