[21日 ロイター] - (カッコ内は前営業日比)
FT100種総合株価指数(ロンドン) 終値 6108.71(+4.60) 前営業日終値 6104.11(‐82.88)
クセトラDAX指数(フランクフルト) 終値 9948.51(+32.35) 前営業日終値 9916.16(‐313.42)
CAC40種平均指数(パリ) 終値 4585.50(+49.65) 前営業日終値 4535.85(‐119.29)
<ロンドン株式市場> 反発し、FT100種総合株価指数 が4.60ポイ ント(0.08%)高の6108.71で取引を終えた。 相場は値上がりしたものの、合併・買収(M&A)が頓挫した保険大手RSAが売られたほか、鉱業株も値下がりし、欧州の他の市場と比べて上昇率は小さかった。 新興国市場の混乱やコモディティ価格の下落、ドル高の影響で鉱業とコモディティ関 連銘柄が打撃を被っており、関連銘柄が多いFT100種の重しとなっている。個別銘柄 では産銅大手アントファガスタ が2.4%、鉱業大手アングロ・アメリカンが3.5%、 スイスの資源大手グレンコア が5.6%それぞれ下落した。 資産運用会社ブラウン・シプリーのアナリスト(英企業担当)であるマシュー・ブレ ナン氏は「多くの人が鉱業株について『安値拾いの時期か』と思案しているが、われわれ としてはまだ近づきたくない部門だ」と述べる。米国の利上げ時期をめぐる不透明感が、 新興国の動向に左右されやすい銘柄を圧迫しているとも付け加えた。 RSAは20.8%の急落。スイスのチューリッヒ保険 がRSAに対する 56億ポンド(87億ドル)の買収提案を撤回したことが売り材料となった。 一方、アイルランドの製薬会社シャイアー は1.1%高。欧州委員会が子ど もや未成年に対する注意欠陥・多動性障害(ADHD)治療で「インチュニブ」を非刺激 性薬剤として承認したことが買い材料となった。
<欧州株式市場> 反発して取引を終えた。ヘルスケアや銀行、化学銘柄が買われ全 体水準を押し上げた。こうした中、ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)の売りが重しとなりドイツ株は上昇の勢いが抑えられた。 FTSEユーロファースト300種指数<.FTEU3 >は13.80ポイント(0.99 %)高の1411.37で取引を終えた。DJユーロSTOXX50種指数 は27.4 2ポイント(0.87%)高の3184.72だった。 20日のギリシャ総選挙で与党の急進左派連合(SYRIZA)が第1党となり、政 権維持が決まったことで市場心理が好転した。米国株式相場も上昇して始まり、前週の下 げ幅の一部を取り戻した。 ドイツの医薬品・化学大手バイエル は2.7%上昇した。傘下でプラスチ ック事業を展開するコベストロが新規株式公開(IPO)で約25億ドルの資金調達を目 指しているとしたことが買い材料となった。 VWは18.6%安。一時は約30%値下がりし、1日の下落幅として過去最大を記 録した。米国での排ガス規制逃れが明るみに出た。米環境保護局(EPA)は同社に最大 180億ドルの制裁金が科される可能性があるとした。欧州でもデータ改ざんがなかった かどうか、ドイツ政府も調査に乗り出す方針を明らかにした。