[15日 ロイター] - 米格付け会社ムーディーズは15日、スペインの格付け見通しを「安定的」から「ポジティブ」に引き上げた。より均衡のとれた成長モデルが下支え要因という。
外貨建て格付けは「Baa1」に据え置いた。
「スペイン経済の強靭性は健全な政策有効性に支えられており、国内経済の衝撃吸収能力を強化する取り組みを反映している」と述べた。
同社はスペインの潜在成長率が1.5─1.6%程度になると予想。労働、資本、全要素生産性が寄与するという。
スペイン政府は今年の経済成長率を2%と予想。欧州委員会の予想は1.7%。いずれもユーロ圏主要国の予測を上回っている。
昨年のスペイン経済は堅調な労働市場、観光客の急増、インフレ鈍化などが追い風になり、ユーロ圏内では好調さが目立った。他のユーロ圏諸国は製造業や需要の低迷に圧迫された。
S&Pグローバル・レーティングはスペインの格付けを「A/A-1」に据え置き、格付け見通しを「安定的」で維持した。