[東京 6日 ロイター] - 日経平均 .N225 終値 19265.6 +149.19 寄り付き 19194.34 安値/高値 19164.86─19294.15
TOPIX .TOPX 終値 1563.59 +8.49 寄り付き 1561.66 安値/高値 1556.34─1566.1
東証出来高(万株) 203608 東証売買代金(億円) 24248.02
東京株式市場で日経平均は3日続伸。日経平均は1万9200円台を回復し、8月21日 以来、約2カ月半ぶりの高値水準を回復した。為替市場での円安進行が買い安心感を誘っ たという。米雇用統計待ちで薄商いの中、要人発言などを手掛かりに先物主導で買われる 場面もあった。
前日の米国株は小幅に続落したが、1ドル121円台後半と円安水準で推移する為替 が支援材料となり、東京市場は序盤から買いが先行。精密機器や電機の一角が堅調だった ほか、建設、小売、電気・ガスなど内需系の銘柄も物色され、堅調な値動きとなった。
後場には安倍晋三首相が「必要なものは補正予算による対応を検討」と発言したほか 、黒田東彦日銀総裁の講演内容が伝わり、株価を押し上げたという。「週末を前に商いが 乏しい中で、政策絡みの発言に短期筋が反応した」(東洋証券ストラテジストの土田祐也 氏)との見方が出ていた。
前日まで活況だった日本郵政 6178.T 、ゆうちょ銀行 7182.T 、かんぽ生命保険<718 1.T>は商いを減少させ、株価も反落した。個人投資家を中心に利益確定売りが優勢となり 、「資金の一部が新興株などに流れている」(国内証券)という。東証マザーズ指数や日 経ジャスダック平均などは反発した。
個別銘柄では、テルモ 4543.T が年初来高値を更新。今期配当予想の上方修正を発表 したほか、野村証券が投資判断を「バイ」に引き上げたことなどが買い手掛かりとなった 。また芦森工業 3526.T が連日の大幅高。自動車メーカーによるタカタ 7312.T 製のエア バッグ用インフレ―ター(膨張装置)の相次ぐ採用中止検討を受け、代替需要を期待する 買いが優勢だった。
半面、ミツミ電機 6767.T が年初来安値。5日に発表した2016年3月期業績予想 の下方修正を嫌気した。年間配当は無配(前回予想は12円)となる。低調な15年10 ─12月期見通しを発表したSUMCO 3436.T も1割超の大幅な下げとなった。
東証1部騰落数は、値上がり1311銘柄に対し、値下がりが497銘柄、変わらず が102銘柄だった。
(杉山容俊)