[11日 ロイター] - (カッコ内は前営業日比)
FT100種総合株価指数(ロンドン) .FTSE 終値 5952.78(‐135.27) 前営業日終値 6088.05(‐38.63)
クセトラDAX指数(フランクフルト) .DAX 終値 10340.06(‐258.87) 前営業日終値 10598.93(+6.44)
CAC40種平均指数(パリ) .FCHI 終値 4549.56(‐85.50) 前営業日終値 4635.06(‐2.39)
<ロンドン株式市場> 続落し、FT100種総合株価指数 .FTSE は135.27 ポイント(2.22%)安の5952.78で取引を終えた。取引時間中は9月下旬以来 の安値となる5949.84ポイントまで下落する場面もあった。前日に起きた南アフリ カの財務相更迭を不安視し、同国との取引が多い企業の株が売られた。南アフリカの通貨 ランドは前日、過去最安値をつけた。 南アフリカで幅広く事業を展開する保険のオールド・ミューチュアル OML.L は前日 の大幅安に続き、この日も10.6%と大きく下落した。 南アフリカに拠点を持つこん包・製紙のモンディ MNDI.L も3.1%、資産運用のイ ンベツテック INVP.L は10.8%それぞれ値下がりした。 世界最大の金属消費国である中国の経済回復のもたつきを懸念して鉱業株指数<.FTNM X1770>は4.36%、原油・天然ガス株指数 .FTNMX0530 は4.44%それぞれ低下した 。 中国の通貨人民元が大幅安となったことも相場の重しとなった。中国の購買力が減少 するとして、対中輸出が多い自動車や鉱業、高級品関連が打撃を被った。高級品ブランド のバーバリー BRBY.L は2.9%値下がりした。 資源大手のアングロ・アメリカン AAL.L は続落し、8.1%安となった。今週初め に配当見送りと事業再編を発表して以来、売りが続いている。ゴールドマン・サックスは この日、目標株価を引き下げた。
<欧州株式市場> 続落して取引を終えた。中国・人民元の値下がりが世界経済の重 しになると懸念が強まった。翌週には米国が利上げに踏み切ると予想されて投資家が慎重 な姿勢を保つ中、原油価格が引き続き下落し、市場心理が悪化した。 FTSEユーロファースト300種指数 .FTEU3 は30.59ポイント(2.14% )安の1397.49と約2カ月ぶりの安値で取引を終えた。週間ベースは4.1%安と 8月以来の大幅下落となった。 DJユーロSTOXX50種指数 .STOXX50E は66.76ポイント(2.04%) 安の3203.21だった。 自動車や高級品ブランド、コモディティなど輸出志向の強い部門が最も値下がりした 。スイスの時計大手スウォッチ・グループ UHR.VX とドイツのファッションブランド、ヒ ューゴ・ボス BOSSn.DE 、フランスの自動車大手ルノー RENA.PA 、英豪系資源大手BH Pビリトン BLT.L は3.4%から5.3%値下がりした。 CMCマーケッツのアナリスト、ジャスパー・ロウラー氏は「人民元が4年半ぶりの 安値に落ち込み、中国やその他経済に対する不安が浮上している。前回、人民元がこのよ うに下がった時は市場に衝撃が走った。自動車メーカーや高級ブランドなど中国への輸出 が多い企業は痛手を被るだろう」と述べる。 国際エネルギー機関(IEA)がこの日、年明けには原油がさらに供給過剰に陥るか もしれないとしたことで、原油価格は約7年ぶりの安値を更新。STOXX欧州600石 油・ガス株指数 .SXEP は3.63%低下した。 前日の南アフリカの財務相更迭で同国の金融株が値下がりし、英保険大手オールド・ ミューチュアル OML.L や資産運用のインベツテック INVP.L など南アフリカとの取引が 多い銘柄も売られた。