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【株式市場特集】リターン・リバーサル作戦か、それとも円高・ドル安関連株か?

発行済 2024-07-29 08:14
更新済 2024-07-29 08:35
© Reuters.  【株式市場特集】リターン・リバーサル作戦か、それとも円高・ドル安関連株か?
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[日本インタビュ新聞社] - ■ニューヨーク市場に左右されない新たな投資戦略

 東京市場は長らく米国ニューヨーク市場の動向に敏感に反応してきたが、最近ではそのコピー相場が崩れつつあるように見える。例えば、前週末26日の日経平均株価は8営業日連続で下落し3カ月ぶりの安値を記録したが、これはニューヨーク市場が反発していたにもかかわらずの動きである。これは一つには日米両国の中央銀行の金融政策の違いが影響している可能性がある。

 日銀が円安阻止のための利上げを検討する一方、FRBはインフレ鈍化を受けた利下げを考えている。このような状況下で東京市場は、ニューヨーク市場の動向に追随するだけでなく、独自の投資戦略を模索する必要がある。具体的には、急落したハイテク株のリバウンドを狙うリターン・リバーサル作戦や、日銀の利上げ政策に対応した円高関連株の浮上を見込むことが考えられる。いずれの戦略も長期にわたる夏相場に対応するためのものであり、投資家は両方のシナリオに備えることが求められる。

■決算発表を先取りし急落ランキング上位のハイテク株を「リターン・リバーサル」

 「リターン・リバーサル」の候補銘柄は、前週末26日の東証プライム市場で値下がり率ランキングの上位となり、なかには年初来安値を更新した主力株となる。KOKUSAI ELECTRIC<6525>(東証プライム)は値下がり率ランキングの第8位と売られたが、この急落の引き上げとなった株式売出し(売出価格4578円)の受け渡しをきょう29日に終了し、みょう30日から同時発表した自己株式取得を開始予定にある。8月8日に発表予定の今3月期第1四半期決算の動向もポイントとなりそうだ。同13位のレーザーテック<6920>(東証プライム)は、連日の年初来安値更新となったが、8月7日には今年4月に上方修正し最高純利益を伸ばした前2024年6月業績を発表予定で、業績続伸となるか要注目となる。また同10位の東京エレクトロン<8035>(東証プライム)、12位のイビデン<4062>(東証プライム)、20位のアドバンテスト<6857>(東証プライム)などは、7月31日から8月8日に掛けて決算発表を予定しており、注目度が高まってくる。

 さらに年初来安値を更新した三井ハイテック<6966>(東証プライム)は、きょう29日が株式分割(1株を5株に分割)の権利付き最終日であり、同じく日本電子<6951>(東証プライム)は、8月13日に3月期決算の発表を予定している。日産自動車<7201>(東証プライム)の業績下方修正・急落にツレ安し値下がり率ランキングの19位となったトヨタ自動車<7203>(東証プライム)は、8月1日に決算発表を予定し、7月23日に今期業績の上方修正と株式分割を発表したニデック<6594>(東証プライム)は、利益確定売りでランキング28位と売られており売られ過ぎ修正が期待される。

■「悪い円安」一巡の100円ショップ株を筆頭に円高メリット株も展開余地

 円高・ドル安関連株では、足元の元気印は、「悪い円安」による仕入れ価格高騰で調整を余儀なくされ出直ってきた100円ショップ株である。年初来高値を更新したキャンドウ<2698>(東証スタンダード)を筆頭にワッツ<2735>(東証スタンダード)、セリア<2782>(東証スタンダード)、100円ショップのフランチャイザーのホットマン<3190>(東証スタンダード)、青山商事<8219>(東証プライム)、100円ショップ向けに商品供給のレック<7874>(東証プライム)、アミファ<7800>(東証スタンダード)と続く。定番銘柄では家具のSPA(製造小売り)のニトリホールディングス<9843>(東証プライム)と外食のサイゼリア<7581>(東証プライム)がすでに動意付いているが、このSPAでは靴のエービーシー・マート<2670>(東証プライム)、雑貨の良品計画<7453>(東証プライム)、アパレルでファーストリテイリング<9983>(東証プライム)以下、アダストリア<2685>(東証プライム)、ワールド<3612>(東証プライム)、西松屋チェーン<7545>(東証プライム)、しまむら<8227>(東証プライム)と続く。

 輸入商社株も、円高・ドル高転換による業績寄与が期待され、コーヒーの石光商事<2750>(東証スタンダード)、乳原料のラクト・ジャパン<3139>(東証プライム)、建材のアドヴァングループ<7463>(東証シタンダード)、食肉のスターゼン<8043>(東証プライム)、クルミの正栄食品工業<8079>(東証プライム)などが該当する。元祖円高メリット株といえば電力・ガス株となる。ただ電力株は、前週末26日に原子力規制委員会が、日本原子力発電の敦賀原発2号機に対して新規制基準に不適合としたことや東北地方中心に発生した集中豪雨の影響などが残りそうだ。そのなか低PERトップ3の東北電力<9506>(東証プライム)、北海道電力<9509>(東証プライム)、北陸電力<9505>(東証プライム)をマークするところだろう。東北電力は、今3月期の想定原油価格を1バーレル=90ドル、為替レートを1ドル=150円とし、今年9月には女川電子力発電所2号機の再稼働を予定している。ガス株でも低PERトップ3は、大阪ガス<9532>(東証プライム)、静岡ガス<9543>(東証プライム)、西部ガスホールディングス<9536>(東証プライム)となる。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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