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城南進研 Research Memo(4):「りんご塾」導入効果により個別指導部門のうち小学生の生徒数は増加(1)

発行済 2024-08-14 13:04
更新済 2024-08-14 13:15
© Reuters.
*13:04JST 城南進研 Research Memo(4):「りんご塾」導入効果により個別指導部門のうち小学生の生徒数は増加(1) ■城南進学研究社 (TYO:4720)の業績動向

2. 部門別・グループ会社別の売上動向
(1) 児童教育部門(単体)
児童教育部門(単体)では、乳児を対象とした育脳教室「Kubotaのうけん」及び幼児を対象とした「アタマGYM」(直営・FC合計14教室)、乳幼児及び小学生を対象とした英語スクール「ズー・フォニックス・アカデミー」(直営・FC合計12校)、英語が学べる学童保育「放課後ホームステイ E-CAMP」(直営2教室)、算数に特化した個別指導塾「りんご塾」(直営28教室)、「城南ルミナ保育園」(直営1園)を展開している。
また、複数の教育サービスを1拠点で提供する「キッズブレインパーク(旧城南ブレインパーク)」※を7拠点開設しているほか、「くぼた式育児法」をソリューションとして民間教育機関(保育園・幼稚園68園)に提供している。


※「Kubotaのうけん」「アタマGYM」のほか、「りんご塾」「ズー・フォニックス・アカデミー」、そろばんの仕組みをタブレット端末で応用した暗算教室「そろタッチ」、絵画・造形教室「アトリエ太陽の子」、プログラミング教室「Viscuit(ビスケット)」、英語で理科実験を行う「Little Scientist」、思考力・表現力を養成する「P4C Little Thinkers」、英語教室「こども英語クラブ」、アート×プログラミング「キッズティンカリング」など合計13種類のサービスを提供している(各拠点で提供可能サービスは異なる)。



2024年3月期の売上高は、前期比4.8%増の736百万円となった。
2022年10月に子会社のリトルランドを吸収合併しており、リトルランドを含めた同基準での比較では31百万円の減収となった。
「旧くぼたのうけん」の直営教室が12教室と前期末比で2教室減少したことや、夏場に感染症が流行したことで新規入会数が低調だったことが減収要因となった。
同社では、2024年4月にリブランディングを実施した理由として、これまで乳児向けの育脳メソッドとしてのブランド力は高かったが、幼児向けについてはブランド訴求力という点において課題があり、別ブランドに分けて募集活動を行うことが顧客獲得の面で効果的と考えたためだ。
なお、「くぼた式育児法」の他の保育園・幼稚園への導入契約数については前期末比4園増の68園と着実に増加した。


その他のサービスでは、「りんご塾」や「ズー・フォニックス・アカデミー」が生徒数増加により増収となり、「ルミナ保育園」についてはほぼ定員数に対して充足した状況で売上高は前期比横ばい水準となった。
なお、「りんご塾」のうち、「城南コベッツ」で行われているものについては個別指導部門で売上計上しているが、2024年春からスタートしている明光ネットワークジャパンのFC教室のレベニューシェアについては、児童教育部門の売上高として計上される。
「城南コベッツ」内の「りんご塾」は生徒数が平均10名程度と、「キッズブレインパーク」内の教室(30~100人程度)と比較すると規模は小さいものの順調に増加している(月額授業料は週1回コースで約2万円)。
「ズー・フォニックス・アカデミー」はインターナショナル・スクールが競争激化で伸び悩んだものの、アフタースクールが好調で増収となった。
また、英語が学べる学童保育「放課後ホームステイ E-CAMP」も生徒数増加により増収となった。


(2) 個別指導部門
個別指導部門では、「城南コベッツ」ブランドの個別指導塾(小中高及び高卒生対象:1講師につき生徒数2名)を直営とFC方式で展開している。
生徒数の構成比は中学生が4割台と最も高く、高校生と小学生が3割程度となっている。
2024年3月期末の教室数は不採算教室の整理統合を進めたことにより、直営・FC合計で前期末比11教室減の225教室となった。


売上高は前期比3.4%減の1,306百万円と減収基調が続いた。
内訳は、直営教室が同3.8%減の991百万円、FCが同2.2%減の314百万円といずれも減少した。
ここ数年、大学入試で総合型・学校推薦型選抜を選択する学生が増加傾向にあり、単価の高い受験学年を中心に高校生の減少が続いたこと、また不採算教室の整理統合を進めたことが減収要因である。
ただ、中学生については5科目全教科対応、1:2の個別指導体制を敷いていることに加えて、定額でオンライン方式、対面方式いずれも生徒自身の都合に合わせて受講できる「スタディ・フリープラン」が好評で教室数が減少するなかでも前期並みの生徒数を確保し、生徒当たり単価の上昇に寄与したようだ。
中学生では全体の約3割が「スタディ・フリープラン」を選択しており、年々比率も上昇傾向にある。
また、小学生については「りんご塾」の導入効果で低学年(1~3年生)が前期末比約40%増と大きく伸長し、全学年でも1ケタ増と堅調な伸びとなった。
高校生については依然、減少傾向が続いたものの、中学生や小学生については減少傾向に歯止めを掛ける明るい兆しが見え始めたと言えよう。


(3) 映像事業部門
映像事業部門では、大手予備校・河合塾のフランチャイジー(FCオーナー)として「河合塾マナビス」(高校生対象)を展開している。
映像授業はビデオオンデマンド方式で授業を視聴するため、生徒自身のペースで勉強を進められる点が特長である。
同社はそこに予備校運営で培った指導ノウハウを組み合わせることで高い合格実績を生みだし、顧客満足度を高めることで生徒の獲得に成功している。
他のフランチャイジーは小中学生向けをメインとした学習塾が多く、受験対策や進路指導などのノウハウにおいて差別化が図れているものと思われる。
実際、2024年春の大学受験において国公立大学、早慶上理、GMARCH合格者数において全マナビス345校舎中、1位を同社運営校で独占している。


2024年3月期の売上高は前期比3.1%減の1,603百万円と若干ながら減少した。
夏期講習において高校3年生の受講者数が回復したものの、総合型選抜入試志願者の増加によって下期に受講者数が減少または出席率が低下したことや、2年生の受講者数も低調だったことが減収要因となった。
河合塾マナビス全体でも同様に2期連続で減収となっており、少子化だけでなく大学受験の環境変化によるマイナス影響が続いたものと考えられる。
期末の校舎数は前期末比横ばいの22校舎となっている。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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