UPDATE1: 東京外為市場・15時=ドル88円後半で下げ渋り、輸出企業の売りこなす

発行済 2009-12-08 16:32

        ドル/円   ユーロ/ドル  ユーロ/円

午後3時現在 88.88/92  1.4840/43  131.92/01

正午現在   89.06/08  1.4839/42  132.15/21

午前9時現在 89.34/36  1.4837/40  132.56/61

NY17時現在 89.49/52  1.4822/25  132.68/76

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 [東京 8日 ロイター] 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点か

ら下落し、88円後半で推移している。ドル/円、クロス円とも輸出企業の売りが先行し

た。バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長講演で米低金利政策の長期化が確認され

たこともドル/円の売りを支援した。ただ、ユーロ/ドルや豪ドル/米ドルが伸び悩むな

どドル売りの動きは広がらず、ドル/円も88円後半では下げ渋った。

 東京市場では、朝方からドル/円、クロス円に売りが先行。「邦銀の一角がドル余剰と

の観測に加えて外資系金融機関のドル売りが出て、さらに輸出企業の売りが重なった」(

国内金融機関)、「86─87円台では売れなかった輸出企業も89円近辺なら売ってく

る」(邦銀)という。

 ファンダメンタルズ面では、バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長が講演で政策

金利を「長期間」異例の低水準に据え置く方針を確認。景気回復は依然ぜい弱で失業率は

当分の間、高止まる可能性があるとの考えを示したことで、予想外に改善した11月の米

雇用統計をきっかけに高まった出口戦略への意識が薄れた。

 しかし、88.77円まででドル/円は下げ渋った。前週末からのドル急騰でドル・シ

ョート筋が踏まされておりドル売りをしかけにくいムードがあるほか、「リスク・オンの

ドル売りに一服ムードが出ており、対円だけの一方的なドル売りも考えにくい。とりわけ

豪ドル/米ドルではポジション調整ムードが強い」(邦銀)という。ユーロ/ドルも豪

ドル/米ドルも、米雇用統計で急落したあとの戻りが非常に限定的。バーナンキFRB議

長講演を受けても米雇用統計前の水準にははるかに及ばない。

 ドル/円も、輸出企業の売りが一巡したあとは「88.60─88.80円付近の買い

が厚く、ドル売りが走らない。ここはいったん買い戻す地合いだ」(国内金融機関)との

声が上がった。「89円付近のオプションを意識した動きになっている。オプションが期

日を迎えるニューヨーク時間まではこうした動きが続く可能性がある」(ソシエテジェネ

ラル銀行外国為替本部長、斎藤裕司氏)との指摘も聞かれた。

 政府は8日の閣議で事業規模24.4兆円程度の緊急経済対策を決定したが、為替への

影響は限られた。「景気回復の展望を大きく開くような内容ではない。ただ、もともと材

料になっていなかったため、失望もない」(邦銀)という。

 ドル/円は88円後半まで調整を進め、85円割れにいたる急落前の水準(88円半ば

)と米雇用統計で急騰する前の水準(88円前半)に接近し、次の方向感を探る局面に入

っている。ドルと円のLIBORレートは、日銀の緩和強化などから6カ月物では日米逆

転が解消。ドル金利が上回った。米10年債利回りも下げにくくなっており「金利面を考

えれば、ここからドル/円を売り込む材料はない」(邦銀)との声が聞かれる。ただ「ド

ル/円が底を打ったという感触はない。足元は下げ渋っているが、いずれ、日銀の介入を

探る場面がある」(国内金融機関)との声が上がっている。

 <米雇用対策は消化難>

11月の米雇用統計が大幅に改善したあと、きょうはオバマ大統領が演説し、雇用対策を

明らかにする予定。7000億ドルの不良資産救済プログラム(TARP)の未使用分も

財源になる見通しだが、市場では「中身がどういうものになるかわからない。先取りする

動きにはなっていない」(国内銀行)と、消化難になっている。

 「強力な雇用対策が打ち出されるようならサプライズ。その場合はドルが買われる」(

国内銀行)、「雇用対策が米国債の増発につながるようなら米金利の上昇がドルを押し上

げる」(邦銀)との声が聞かれる。一方で「事前に期待を織り込んでいないので、失望感

は出にくい」(国内銀行)という。

  

(ロイター日本語ニュース 松平陽子)

※( ロイターメッセージング:yoko.matsudaira.reuters.com@reuters.net 

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