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欧米為替見通し:ドル・円は弱含みか、米大統領の政権運営に不安増大

発行済 2017-02-14 17:25
更新済 2017-02-14 17:33
欧米為替見通し:ドル・円は弱含みか、米大統領の政権運営に不安増大
今日の欧米外為市場では、ドル・円は弱含む展開を予想したい。
米政権内のキーパーソンの辞任でトランプ米大統領の政権運営に不安が広がり、ドル売りが強まりやすい。
米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長の半期議会証言が注目される。


複数のメディアによると、マイケル・フリン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は、就任前の昨年12月、当時のオバマ政権による対ロシア制裁の取り扱いをめぐり、ロシア当局者と協議していたもよう。
民間人の外交政策関与を禁ずる法律に抵触したことで、フリン氏は辞任を迫られたようだ。
トランプ政権発足から1カ月も経たずに大統領側近が辞任したことで、政権への信頼を大きく損なう事態となりそうだ。
この報道を受け、アジア市場ではドル売りが強まり、ドル・円は113円前半まで値を下げている。
欧米市場でもこの材料を消化する動きとなる可能性があり、同様の展開が見込まれる。


一方、今晩は24時のイエレン米FRB議長による議会証言(上院銀行委員会)が注目される。
利上げに関する市場コンセンサスは6月、9月、12月だが、3月14-15日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げの可能性も一部で警戒されている。
ただ、イエレン議長は、6月以降の利上げを模索しているとみられ、3月利上げを想定する投資家は失望のドル売りに動きそうだ。
このため、ドル・円は短期的に113円を割り込む展開を予想したい。
(吉池 威)


【今日の欧米市場の予定】
・17:15 スイス・1月消費者物価指数(前年比予想:+0.3%、12月:0.0%)
・18:30 南ア・10-12月期失業率(予想:27.0%、7-9月期:27.1%)
・18:30 英・1月消費者物価指数(前年比予想:+1.9%、12月:+1.6%)
・18:30 英・1月生産者物価指数・産出(前年比予想:+3.2%、12月:+2.7%)
・19:00 独・2月ZEW景気期待指数(予想:15.0、1月:16.6:)
・19:00 ユーロ圏・10-12月期GDP改定値(前年比予想:+1.8%、速報値:+1.8%)
・19:00 ユーロ圏・12月鉱工業生産(前月比予想:-1.5%、11月:+1.5%)
・22:30 米・1月生産者物価指数(前月比予想:+0.3%、12月:修正値+0.2%)
・22:50 ラッカー米リッチモンド連銀総裁講演(2017年経済見通し)
・24:00 イエレン米FRB議長が半期議会証言(上院銀行委員会)
・03:00 カプラン米ダラス連銀総裁講演
・03:15 ロックハート米アトランタ連銀総裁講演



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