Maki Shiraki
[東京 30日 ロイター] - トヨタ自動車のグループ(日野自動車とダイハツ工業を含む)の2023年の世界新車販売が、4年連続で世界首位となった。半導体不足が緩和し、北米や欧州などで販売が増加。独フォルクスワーゲン(VW)グループを200万台近く引き離した。
トヨタが30日発表したグループの23年の世界新車販売は、前年比7.2%増の1123万3039台だった。これまでの過去最高だった19年の1074万2122台を上回った。VWグループは923万9500台だった。
トヨタ単体(レクサス車を含む)では、23年の世界での販売は同7.7%増の1030万7395台、生産は11.1%増の1003万3171台だった。19年の販売971万4253台、生産の905万3517台をいずれも上回って過去最高を記録、1000万台の大台も初めて超えた。
地域別での販売は、北米が7.0%増、欧州は9.1%増だった。ハイブリッド車(HV)タイプの小型スポーツ多目的車(SUV)「RAV4」などが好調だった。
HVの世界販売は31.4%増の342万0004台と過去最高で、初めて300万台を突破した。電気自動車(EV)は約4.3倍の10万4018台だった。
グループの世界生産は8.6%増の1151万8303台で、グループとしても過去最高だった。認証試験不正問題でダイハツ工業が昨年12月20日から全車種の出荷を停止したが、年間を通じてトヨタの堅調な生産が全体を押し上げた。
<12月としても過去最高>
併せて発表した23年12月の実績は、トヨタ単体の世界販売は前年同月比12.1%増の94万0674台、世界生産は同15.4%増の80万2390台で、12月としていずれも過去最高だった。当該月としての過去最高は、世界販売が6月から7カ月連続、世界生産が3月から10カ月連続となっている。
EVの急拡大で競争が激化している中国での販売は、同0.9%増の18万5508台と4カ月連続で前年同月を上回った。6月から8月まで前年割れが続いていたが、9月は2.2%増、10月は1.5%増、11月は17.2%増と推移してきた。年間ベースでの中国販売は1.7%減だった。
グループでは世界販売が10.2%増の101万1639台と12月として過去最高、世界生産は7.7%増の90万6570台だった。
ダイハツが同日発表した実績によると、12月の世界販売は前年同月比7.6%減の8万9345台、世界生産は同24.8%減の12万1122台だった。全車種の出荷停止が響き、国内生産は33%減だった。