[ワシントン 27日 ロイター] - 米エネルギー省は27日、現在建設中と建設計画にある液化天然ガス(LNG)プラント2カ所から、LNGを出荷することを許可したと明らかにした。
これに伴い、テキサス州のLNG輸出ターミナル「ゴールデンパス」は、日量3億5000万立方フィートを追加輸出でき、年間輸出量は約16%増えることになる。米国の法律で輸出禁止の対象外とされるどの国にも輸出でき、米国と自由貿易協定を締結していない欧州にも輸出が可能になる。ゴールデンパスは、米石油大手エクソンモービルとカタール国営のカタール・エナジーが建設を進めており、2025年に輸出開始が見込まれている。
ルイジアナ州の「マグノリア」LNG輸出ターミナルは、欧州などに日量1億5000万立方フィートの追加輸出が可能になる。米建設大手グレンファーン・グループが建設するが、まだ着工しておらず、27年ごろまで輸出できない見通し。マグノリアが完成すれば、年間輸出量は約14%増加する見込み。
エネルギー省が追加輸出を許可した背景には、ポーランドとブルガリアがルーブル建て支払いを拒否したことを受け、ロシアが両国へのガス輸出を停止したことがある。ロシアは、EUが消費するガスの約40%を輸出している。