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欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、米雇用統計への反応は限定的に

発行済 2017-10-06 17:25
更新済 2017-10-06 17:33
欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、米雇用統計への反応は限定的に
今日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想したい。
米連邦準備制度理事会(FRB)による金融正常化推進への思惑が続くなか、今晩発表となる米国の9月雇用統計はハリケーンの影響が考慮され、参考程度にとどまる公算。
また、北朝鮮の新たな威嚇行為への警戒から、円買いも見込まれる。


前日発表された米国の8月製造業受注など、足元の経済指標は堅調な内容が目立ち、FRBによる金融正常化を後押ししている。
こうしたなか今晩21時半に発表される9月雇用統計は、本来なら金融政策を左右する指標として注目されるが、今回はハリケーンの影響が盛り込まれる見通しで、大きな手がかりにはなりにくい。
9月雇用統計の市場予想は、失業率が4.4%(前回4.4%)、非農業部門雇用者数は前月比+8.0万人(同+15.6万人)、平均時給は前年比+2.5%(同+2.5%)。
そのなかで、平均時給が予想内となれば年内追加利上げ観測は維持され、ドル買い基調は続く見通し。


また、FRB当局者の発言も材料視される。
今晩はボスティック米アトランタ連銀総裁(22時15分)、ダドリーNY連銀総裁(7日1時15分)、カプラン米ダラス連銀総裁(同1時45分)、ブラード米セントルイス連銀総裁(同2時)がそれぞれ講演する。
ただ、ブラード総裁は利上げに慎重姿勢を示すとみられ、足元のドル買いは一服する可能性もあろう。


一方、北朝鮮については、朝鮮労働党創建記念日の10日に向け、軍事的な威嚇行為が警戒されている。
報道によると、トランプ米大統領は軍関係者との会食で「嵐の前の静けさ」と表現した。
この発言に関しては北朝鮮への軍事攻撃との憶測も広がっており、週明けにかけてはリスク回避的な円買いも想定したい。
(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】
・21:30 米・9月非農業部門雇用者数(予想:+8.0万人、8月:+15.6万人)
・21:30 米・9月失業率(予想:4.4%、8月:4.4%)
・21:30 米・9月平均時給(前年比予想:+2.5%、8月:+2.5%)
・21:30 カナダ・9月失業率(予想:6.2%、8月:6.2%)
・22:15 ボスティック米アトランタ連銀総裁講演(FRB主催労働力関連会合)
・23:00 米・8月卸売在庫改定値(前月比予想:+1.0%、速報値:+1.0%)
・01:15 ダドリーNY連銀総裁講演(金融政策)
・01:45 カプラン米ダラス連銀総裁講演(FRB主催労働力関連会合)
・02:00 ブラード米セントルイス連銀総裁講演(米国経済)
・04:00 米・8月消費者信用残高(予想:+155.40億ドル、7月:+184.99億ドル)



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