[ワシントン 17日 ロイター] - アディエモ米財務次官は17日にCNBCのインタビューで、規制当局や銀行が今週決めた措置を世界の市場が対応するには時間を要するとの見方を示した。米当局は週末にかけ状況を注意深く見守るとも言及した。
アディエモ氏は「市場は規制当局と大手銀行が取った措置を織り込むのに時間をかけている」と語り、「われわれがこれまでとった措置による流動性ファシリティのおかげで、各金融機関は今後どのように事業を整理していくかを検討できるようになった」と言及した。
アディエモ氏は今週に入って預金は安定し、複数の米大手金融機関が16日に発表したサンフランシスコ拠点の米中堅銀行ファースト・リパブリック銀行に300億ドルの資金を預け入れる支援策への支持を表明した。
金融大手クレディ・スイスに対するスイス国立銀行(中央銀行)の支援とファースト・リパブリックへの支援が16日に発表されたほか、経営破綻した米中堅銀行シリコンバレー銀行を抱える金融持ち株会社SVBファイナンシャル・グループは17日に米連邦破産法11条(民事再生法に相当)の適用を申請して破綻した 。17日の株価は下落して推移している。
アディエモ氏は米連邦準備理事会(FRB)の割引窓口(ディスカウント・ウィンドウ)貸出制度を利用した資金調達額は次第に減少しているとした上で「時間が経過するにつれて、割引窓口からの流動性の必要性が減ると予想している」と述べた。