[2日 ロイター] - 中国の電子商取引大手、京東商城(JDドットコム) (O:JD)は2日、新型コロナウイルスの感染拡大による影響が懸念される中、第1・四半期の増収率が少なくとも10%になるとの見通しを示した。同時に発表された第4・四半期決算(昨年12月31日まで)も予想を上回り、米株市場の寄り前取引で株価は約6%高となっている。
同業の中国電子商取引大手アリババ・グループ・ホールディング (N:BABA)は先月、中国を発生源とする新型ウイルスの感染拡大による供給網や物流などへの影響で、第4・四半期(1─3月)は中核のeコマース事業が減収となる可能性があると警告していた。
ロイターの試算によると、JDドットコムの売上高見通しは少なくとも1330億元(190億9000万ドル)。アナリスト予想平均の1373億2000万元は下回っている。
JDドットコムは、見通しは現在の予想を反映したもので、新型ウイルスの感染拡大を巡る不確実性を考慮して変更される可能性があるとした。
また新型ウイルスの影響を受けている地域での生鮮食品の宅配に向け、中国国内のスーパーマーケットチェーン50店舗以上および食料品店チェーン約30店舗と提携したと発表した。
第4・四半期の純売上高は1706億8000万元と、前年同期の1348億3000万元から増加。リフィニティブのアナリスト予想1667億2000万元を上回った。
オンライン小売販売を含むプロダクト部門の売上高は約25%増の1497億1000万元。
特別項目を除く1米国預託株式(ADS)当たり利益は0.54元。アナリスト予想平均は0.44元だった。
同社はまた、シドニー・フアング最高財務責任者(CFO)が9月に退任することも明らかにした。後任はJDリテールの財務責任者、サンディ・シュー氏。