[ソウル 20日 ロイター] - 韓国のLG電子は20日、業績不振のモバイル部門についてあらゆる選択肢を検討していると表明した。アナリストは、スマートフォン(スマホ)事業からの撤退や部門切り売りなどが検討されているとみている。
LG電子の声明によると、モバイル部門は厳しい競争環境の中、23四半期連続の損失で赤字額は約5兆ウォン(45億ドル)に達している。「世界市場でスマホを含むモバイル事業の競争は厳しくなっている。現在および将来の競争力を考慮し、携帯電話事業について最善の決断を下す時に至ったと信じている」と述べた。
ブライアン・クウォン最高経営責任者(CEO)は、いかなる決断に至ろうとも雇用は維持する方針を示した。
ストラテジー・アナリティクスの調査によると、LG電子は2013年第1・四半期は世界のスマホ市場で3位だった。しかし中国勢の攻勢に押されカウンターポイント調べによると、2020年第3・四半期は上位7位から外れた。
携帯電話事業から撤退すれば、自動車部品事業の強化により注力できる。LG電子は先月、カナダの自動車部品メーカー、マグナ・インターナショナルと電気自動車(EV)向け主要部品を製造する合弁会社を立ち上げると発表した。
Hi投資証券のアナリストは「モバイル部門は経費削減のためにできることはやった。今はサムスン電子やアップルからシェアを奪い販売を増やさなければならない局面だが無理なようで、赤字体質を転換するのが難しくなっている」と述べた。