[27日 ロイター] - 中国の電子商取引大手、アリババ・グループ傘下の金融会社アント・グループは、規制当局による圧力を受けて、金融持ち株会社に業態を転換し、中国人民銀行(中央銀行)の監督下に入ることを計画している。米ウォールストリート・ジャーナル紙(WSJ)が関係筋の話しとして27日に報じた。
アントは再編計画の概要を提出しており、2月中旬の春節(旧正月)に入る前に最終決定される可能性があるという。
2人の関係者が12月にロイターに明らかにしたところによると、規制当局はアントに対し、金融関連事業の大半をより厳しい資本要件が義務付けられる金融持ち株会社に転換することを検討するよう指示した。
人民銀行は、アントが証券や保険事業など様々な金融事業を手掛けており、法に従って持ち株会社を設立すべきだとの考えを示している。
アントは昨年11月、香港・上海市場の新規株式公開(IPO)を直前になって延期した。アリババ創業者、馬雲(ジャック・マー)氏が金融当局の聴取を受けたためとしているが、IPO規模は370億ドル規模と過去最高になると見込まれていた。
アント、アリババからのコメントは得られていない。