[ブリュッセル 16日 ロイター] - 中国系の動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」に対して、欧州の消費者団体からの批判が相次いでいる。欧州連合(EU)の消費者保護法令にさまざまな面で違反し、隠れ広告や不適切なコンテンツから子どもを保護していないといった内容だ。
ティックトックは特に10代の若者の間で世界的に急速な人気を得ているが、プライバシーや安全性を巡る規約が不十分だとの声も高まっている。
こうした中で欧州消費者機構(BEUC)は「ティックトックのサービス規約は不透明な上に、ユーザーを犠牲にしてティックトックが有利になる仕組みだ。著作権の規約も不公正で、ユーザーに何の報酬もなしに、彼らが投稿した動画をティックトックが二次利用や配信、再構成できる権利が与えられている」と指摘したほか、利用者の個人データの取り扱いにも間違った点があるなどと苦情を申し立てた。
BEUC以外にも、15カ国の消費者団体がティックトックを問題視するとともに、それぞれの国の当局に何らかの対応を求めている。
ティックトックの広報担当者は「われわれは常に状況を改善する方法について積極的に耳を傾けるつもりで、BEUCとも連絡を取っており、彼らの懸念を聞く会合を開くことに前向きだ」と述べた。