[17日 ロイター] - 中国の大手検索サイト・百度(バイドゥ)が発表した2020年第4・四半期決算は、売上高が市場予想を上回った。新型コロナウイルス危機からの景気回復が進む中、主力の検索・動画配信プラットフォームの広告収入が増えた。
クラウドサービスや人工知能(AI)、自動運転車技術分野への進出も、非広告収入の伸びに寄与し、検索サービスでのアリババ・グループや騰訊控股(テンセント・ホールディングス)、北京字節跳動科技(バイトダンス)との競争激化の影響を補った。
百度は2021年第1・四半期の売上高見通しを260億─285億元とし、こちらも市場予想(257億9000万元)を上回った。
第4・四半期の売上高は5%増の302億6000万元(46億9000万ドル)。リフィニティブのIBESデータによると、アナリストの予想平均は300億6000万元だった。
特別項目を除く1株利益は20.08元。市場予想は16.89元だった。
昨年70%超値上がりした同社の米市場上場株は、引け後の時間外取引で3.4%上昇し、317ドルを付けた。
ただ、動画配信サービス「愛奇芸(iQIYI)」の契約者数は12月末時点で1億0170万人と、9月末時点から310万人減少した。競争が激化しており、ユーザーのつなぎとめにコンテンツへの大規模な投資が求められている。
同社帰属の純利益は51億7000万元(1株当たり15.05元)で、前年同期の63億5000万元(同18.25元)から減少した。
同社は成長著しい電気自動車市場への参入や収入源の多様化を図るべく、自動運転やスマート輸送技術の拡張に努めている。
李彦宏・最高経営責任者(CEO)は電話会議で「我々のパートナシップは、ハードウエアとソフトウエアを包括的に統合することで最高の自動運転体験を提供できるとの信念に基づいている」と述べた。また、電気自動車事業のCEOとブランドを決定したと発表。およそ3年以内に新モデルを発売するとした。
*内容を追加しました。