[21日 ロイター] - 国連総会は21日、人工知能(AI)のリスク監視や個人データの保護などに関する決議案を全会一致で採択した。米当局者が明らかにした。AIに関する初の総会決議となる。
米国が提案し、中国と他の121カ国が共同提案国に加わった。決議に拘束力はない。
決議は「AIシステムの不適切または悪意ある設計、開発、展開、使用は人権や基本的自由の保護、促進、享受を損なうリスクを招く恐れがある」と指摘する。
政府当局者は「AIに関する史上初の真の世界的なコンセンサス文書」とし、「目まぐるしく変化するテクノロジーという波立つ水面を航海する中、われわれの価値観に基づき舵を切ることがこれまで以上に重要となっている」と述べた。
別の当局者も「この決議は開発の促進と人権保護の継続における適切なバランスを取っていると確信している」とした。
採択に向けた交渉でロシアや中国などの抵抗に直面したかという質問に対しては、当局者らは「多くの白熱した会話があったが、中国やロシア、キューバなど、多くの場合に見解が異なる加盟国と積極的に関与した」と応じた。