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米朝、非核化協議の評価で対立 北朝鮮は「決裂」

発行済 2019-10-06 14:12
更新済 2019-10-06 14:25
米朝、非核化協議の評価で対立 北朝鮮は「決裂」

[ストックホルム 5日 ロイター] - スウェーデンの首都ストックホルムで5日に開催された北朝鮮の非核化を巡る米朝実務者協議について、北朝鮮の金明吉(キム・ミョンギル)首席代表は協議後、北朝鮮大使館の外で記者団に対し、通訳を通じて「協議はわれわれの期待に沿わず、最終的に決裂した」と述べた。また、同代表は米国側が「古い見方と態度」をやめないと非難した。

一方、米国務省は北朝鮮側のコメントについて、8時間半以上に及んだ今回の協議の「中身や精神」を反映していないと指摘。2週間後に再協議するというスウェーデン政府の招待を米国側は受け入れたと説明した。

同省のオルタガス報道官は「米国は創造的なアイデアを持ち、DPRK(朝鮮民主主義人民共和国)のカウンターパートと良好な協議を行った」との声明文を発表。米代表団は協議の進展につながる多数の新構想を事前に確認していたとした上で、「米国とDPRKは土曜日(5日)だけの協議で70年間の戦争のレガシーと朝鮮半島における敵意を乗り越えることはできない。重大な問題があり、(その解決には)両国による力強いコミットメントが必要だ。米国はそのコミットメントを有している」とした。

北朝鮮の金首席代表は米国の声明に取り合わず、「米国は柔軟なアプローチ、新メソッド、創造的な解決策といった提案で期待をつり上げたが、交渉のテーブルに何も持ち込まず、われわれを大いに失望させ、協議に対するわれわれの熱意をくじいた」と述べた。

スウェーデンの放送局「TV4」は、米国代表団を率いるビーガン北朝鮮担当特別代表が在ストックホルム米国大使館に戻ったと伝えた。

スウェーデン外務省は、米朝の再協議を巡る招待、およびそれに対する北朝鮮の返答について詳細な説明を避けた。

ストックホルム郊外のカンファレンスセンターで開かれた今回の協議は、6月の米朝首脳会談で協議再開の方針を確認してから初となる公式実務レベル協議だった。

金首席代表は5日午後、対話を通じて北朝鮮と米国の問題を解決しようという意思がないとして、米国を非難。ただ、朝鮮半島の完全な非核化は依然として可能だと述べた。

その上で、完全な非核化は「われわれの安全を脅かし、われわれの発展を阻止する全ての障害が一点の疑いもなく完全に取り除かれた際に」のみ達成できるとの見解を示した。

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