[ワシントン 23日 ロイター] - 北米自由貿易協定(NAFTA)に代わる新たな貿易協定「米・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」を巡り、米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表は23日、民主党議員と会談し懸念解消に努めた。
トランプ大統領や共和党は年末までの議会批准を目指しており、、民主党が採決を遅らせていると批判している。
関係筋によると、ライトハイザー代表ら貿易担当当局者は23日に下院民主党の作業グループと会談。同代表は、下院歳入委員会の共和党議員らとも会合を開いた。
21、22日両日にも、USTRと議会のスタッフ会合が行われたという。USTRからのコメントは得られていない。
ただ、こうした前向きな兆候にもかかわらず、上院財政委員会のグラスリー委員長(共和党)は議場で、民主党が多数派を占める下院が「年内にUSMCAに関して行動を起こす可能性が低下している」と懸念を表明した。
民主党は、批准に向けて取り組んでいるが、労働、環境、合意履行を巡る懸念をまず解消する必要があるとしている。
下院歳入委員会の報道官、エリン・ハッチ氏は、民主党の作業グループとスタッフが見解の相違を解決するため、USTRと頻繁に協議を行っていると指摘。「民主党の基準に見合う合意に向け、誠実かつ懸命に取り組んでおり、日々前進している」と語った。