[ブエノスアイレス 30日 ロイター] - アルゼンチンの金融市場は、左派的なフェルナンデス次期大統領がどのような政策を打ち出すかを探り続けており、30日も低調な取引にとどまった。
通貨ペソは小幅安の1ドル=59.6ペソ。中央銀行がドル売却入札を通じて60ペソよりもペソ安が進むのを防いでいる状態だ。27日の大統領選でフェルナンデス氏が勝利して以来、中銀は為替市場に積極的に介入している。
フィッチは同日、市場の不安を取り除くにはフェスナンデス氏が「あいまいな選挙公約を具体的な経済プラン」に転換する必要があると提言し、同氏による主要経済閣僚の人選が重大な手掛かりになると付け加えた。
こうした中でフェスナンデス氏の報道官は、現在同氏のアドバイザーを務めているマティアス・クルファス氏とセシリア・トデスカ氏が、経済政策の移行チームに加わるとの見通しを示した。
2人はいずれも、保護主義的な政策を推進したクリスティナ・フェルナンデス・デ・キルチネル大統領の時代に中銀の幹部だった経済の専門家だ。
フィッチは、フェルナンデス氏の政策方針はなお不明だが、与党が議会で過半数を確保できなかったことから、急激な左傾化は避けられるのではないかとみている。