[ロンドン 4日 ロイター] - 英議会下院は4日、最大野党・労働党出身のリンゼイ・ホイル副議長を次期議長に選出した。12月12日の総選挙後から、英国の欧州連合(EU)離脱問題を巡って紛糾が続く議会の議事進行を司る。
下院では数時間で4回の秘密投票が実施され、ホイル氏が同じ労働党のクリス・ブライアント氏を制して当選した。
3年前の国民投票でEU離脱派が勝利して以来、議会がブレグジット(英のEU離脱)の是非を論じ、実行に必要な法案を可決するための手続きに関して議長が影響力を強めている。与党・保守党のブレグジットに向けた計画を阻止するためのどんな手段を認めるかどうか決める権限が議長にあるからだ。また2017年以降、保守党が過半数を確保できていないことも野党や議長の発言権増大につながっている。
先週退任した前任のバーコウ議長には、慣習に従わずに政府のブレグジット計画を止めようとしている人々に有利な裁定を下してきたとの批判が出ている。半面、バーコウ氏は政府への異議申し立てや監視のための力を与えてくれたと賞賛する向きもある。
一方、ホイル氏は「私は中立的で、透明な姿勢で臨む」と強調。当然ながらブレグジット問題が最優先課題だが、議会の旧態依然とした仕組みが買収やハラスメントの横行を許しているとの非難にも立ち向かわなければならない。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20191104T224949+0000