[イスタンブール 7日 ロイター] - トルコのエルドアン大統領は7日、米国はシリア国境地域からクルド人武装勢力を撤退させるという公約を果たしておらず、来週のトランプ大統領との会談でこの問題を取りあげると明らかにした。
トルコは前月、国境を越えてシリアの反体制派とともにクルド人民兵組織「人民防衛部隊(YPG)」に対して軍事作戦を開始し、国境付近の120キロ地帯を掌握した。その後、同地域からクルド人勢力を退去させるために軍事作戦を120時間停止することで米国と合意した。
トランプ米大統領とトルコのエルドアン大統領は6日、電話会談し、13日に米首都ワシントンのホワイトハウスで会談することで正式に合意した。[nL3N27M5FD]
エルドアン氏は記者会見で、米国との合意で設けられたクルド人勢力の撤退期限に言及し、「われわれは協議を重ねたが、YPGが120時間以内に撤退するとの約束は守られていない」と述べた。
トルコはまた、国境から30キロ離れたラインまでクルド人勢力を撤退させることでロシアとも合意した。
ただ、エルドアン氏は、この合意も守られておらず、YPGは依然、国境付近にとどまっていると指摘し、この問題をロシアのプーチン大統領と近く協議すると明らかにした。