[ガザ/エルサレム 14日 ロイター] - パレスチナ自治区ガザの過激派組織「イスラム聖戦」は14日、エジプトの仲介による停戦にイスラエルが合意したことを受け、ガザからの攻撃を停止していると発表した。
「イスラム聖戦」のスポークスマンによると、停戦は0330GMT(日本時間午後0時半)に開始した。イスラエルが「イスラム聖戦」の最高司令官を差し迫った脅威とみなして空爆で殺害してから約48時間後となる。
パレスチナ側の犠牲者は計34人で、ほぼ半数は民間人。一方で、過激派による数百発のロケット弾によりイスラエル南部の大半はまひ状態となった。
攻撃の応酬は過去数カ月で最も深刻な事態となっている。ガザを実効支配するイスラム原理主義組織「ハマス」は関与していない。
エジプト当局者はロイターに対し、停戦が事実であると確認した。イスラエル軍のラジオによると、ガザのロケット弾の射程内にある地域に課された緊急規制は緩和されている。
「イスラム聖戦」のスポークスマンは、過激派を標的にした殺害と、ガザ境界で毎週行われるパレスチナの抗議活動での軍による致命的な発砲をやめるという同組織の要求を、イスラエルが受け入れたと述べた。
しかしイスラエルのカッツ外相は「静けさには静けさで対応する」と述べ、同国による標的殺害は終わらず、イスラエル軍がガザ境界で行う発砲の方針に変更はないと語った。
エジプトと共に停戦を仲介した国連は、ガザを巡る状況は依然不透明だと示唆。ムラデノフ国連特別調整官はツイッターで「今後数時間と数日間が非常に重要だ。すべての当事者は最大限の自制を示し、流血を防ぐために取り組む必要がある」と指摘した。