[ドバイ 19日 ロイター] - 国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは19日、燃料価格引き上げに反発して先週から発生している抗議デモにより、これまでに21都市で少なくとも106人が殺害されていると明らかにした。信頼できる目撃証言や検証済みの動画、人権活動家らからの情報による算出で、スナイパーが屋根や、一例ではヘリからデモ隊に向かって発砲したという。
イラン政府が50%以上の燃料価格引き上げを発表したことを受け、15日から反政府デモが始まっている。
ある当局者は、同国の精鋭部隊「イスラム革命防衛隊」がデモを止めなければ「断固たる」行動に出ると警告したところ、翌日19日に収束したとしている。
アムネスティは、「ある報告は200人が殺害されたことを示唆しており、アムネスティは実際の死者数は(106人を)はるかに上回っている可能性があると考えている」との声明を発表した。
さらに、こうした報告は「イランの治安部隊が過剰かつ殺傷力の高い兵器を使用して、おおむね平和的に行われているデモを弾圧し、非合法的に殺害を行っている痛ましい形態を浮き彫りにしている」とした。