[シドニー 29日 ロイター] - オーストラリアで29日、数千人の学生が学校をボイコットして気候変動対策強化を求めるデモに参加した。気候変動が国内で発生している森林火災を誘発していると訴えている。
オーストラリアでは数週間にわたって森林火災が続き、これまでに少なくとも4人が死亡したほか、農地や低木地帯100万ヘクタールが消失、住宅500棟以上が損壊した。
デモはシドニーなど豪国内主要都市で行われ、12月2日からスペインのマドリードで開催される気候変動枠組条約第25回締約国会議(COP25)に先立つ一連の学生デモの皮切りとなった。
シドニーのデモ隊は、ニューサウスウェールズ州の森林火災で発生した煙霧が頭上に立ち込める中、「気候は変わっている。われわれも変わろうではないか」と書かれた手作りのプラカードを掲げた。
デモ主催者の1人で火災のため自宅が倒壊したシアン・ブロデリックさん(18)は、「気候危機に対するわが国政府の無策が森林火災を助長している。人々は傷ついている。われわれのところなどのコミュニティーは破壊されている。しかも、夏はまだ始まってもいない」と訴えた。