[ドバイ 2日 ロイター] - イランのジャハンギリ副大統領は、米国の禁輸制裁にもかかわらず、イランは原油販売を継続していると述べ、米政府による「最大の圧力」は失敗に終わったとの見解を示した。国営テレビが2日、伝えた。
ジャハンギリ氏は、米国による圧力やイラン原油への禁輸制裁に加え、「友好的な国でさえも米国の制裁を恐れてイラン産原油の購入を停止したのにもかかわらず、イランは他の手段を使って原油の販売を続けている」と述べた。
一方、ポンペオ米国務長官は米ケンタッキー州での講演で、制裁はイランの富を減らし、外国と貿易する能力を阻害したという点で効果を表したと指摘。
「世界はこうした制裁が機能しないとトランプ大統領に警告していたが、世界は間違っていた。制裁は非常に効果的だ」と強調した。
米国は2015年に締結されたイラン核合意から18年に離脱し、対イラン制裁を再開したが、核合意維持を目指す欧州の当事国は制裁を再開していない。
イランは米国が核合意離脱を撤回し、全ての制裁を解除することが対話の条件としている。
ジャハンギリ氏は「米国はイランの原油輸出をゼロにすることはできなかった」と述べた。