[ロンドン 2日 ロイター] - エスパー米国防長官は2日、北大西洋条約機構(NATO)首脳会議を控えてロイターのインタビューに応じ、NATOのバルト諸国・ポーランド防衛計画を遅らせるのをやめるようトルコに求めた。
シリア情勢を巡っては、米国が支援するクルド人民兵組織「人民防衛部隊(YPG)」とトルコが争っており、トルコはNATOに対してこの戦いを支援するよう求めている。
エスパー国防長官は、トルコが感じている脅威をだれもが感じているわけではないと指摘した上で、YPGにテロリストのレッテルを張ることを支持しないと付け加えた。トルコはNATOがYPGをテロリストとして正式に認定するよう望んでいる。
同長官はトルコに対し、NATOが直面しているより大きな課題に目を向けるよう要求。NATO首脳会議が開かれるロンドンに向かう機上で、「トルコへのメッセージは、われわれはこれらの対応計画を進める必要があり、トルコ独自の特別な関心によってそれを遅らせることはできないということだ」と述べた。
NATOの各大使は、ロシアからの脅威に対するポーランド、リトアニア、ラトビア、エストニアの防衛を改善する計画について、NATO加盟全29カ国の正式な承認を必要としている。