[ワシントン 3日 ロイター] - 米共和党のマコネル上院院内総務は3日、上院でトランプ大統領の弾劾裁判が行われることになった場合、裁判の進め方を巡り与野党が対立する可能性があることに言及した。ロバーツ最高裁長官は裁判のルール決定に干渉すべきでないとの考えも示唆した。
憲法の規定では、大統領の弾劾裁判は最高裁長官が主宰する。
マコネル氏は記者団に対し「ロバーツ長官は受動的な役割を果たすだろう」と述べ、クリントン元大統領の弾劾裁判で当時のレンキスト最高裁長官もそうだったと指摘した。レンキスト氏は裁判の進め方を決める上で上院議員に裁量を与えたとされる。
マコネル氏は、裁判の期間や証人の扱い、上院議員に質問の権利が与えられるかなどを左右する一連のルールをどのように策定するか記者団から問われ、現時点ではまだ分からないと答えた。
その上で、自身と民主党のシューマー上院院内総務が超党派の合意をまとめるか、上院の単純過半数に当たる51人の議員が同意するルールをまとめる、といった選択肢があるとした。
いずれの選択肢も失敗した場合、下院民主党が弾劾の根拠を示した後にトランプ氏の弁護士が反証するという、誰もが同意できる基本的な形で裁判を始め、その後のステップについては議場で争うという道があると述べた。
ロバーツ長官が容認するなら、さまざまな提案を採決にかけて、どの案に支持が集まるか見極める選択肢があるとし、単純過半数で弾劾訴追を無効とする提案を採決にかけることもあり得ると述べた。
定数100の上院で共和党は53議席を握る。民主党は協調することの多い無所属議員を含め47議席を持つ。
民主党のシューマー院内総務は記者団に対し、与野党が合意し、短期間で済ませない「完全」かつ「開かれた」裁判が行われることを望むと語った。
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