[ワシントン 16日 ロイター] - 米議会指導部とトランプ政権が暫定合意した2020会計年度(20年9月30日まで)の連邦予算案が16日、明らかになった。たばこの購入年齢引き上げやオバマケア(医療保険制度改革法)関連税の一部廃止のほか、トランプ大統領が求めたメキシコ国境の壁建設費に関しては要求額の一部を盛り込んだ。
法案の規模は1兆4000億ドル。社会保障費など「義務的」経費は今回の法案には含まれない。民主、共和両党は現行のつなぎ予算が切れる21日までに法案を可決し、政府機関の閉鎖を回避したい考えだ。
トランプ大統領はメキシコ国境の壁建設費として50憶ドルを要求していたが、予算案に盛り込まれたのは前年度並みの13億7000万ドルにとどまった。
若者の喫煙対策として、たばこの最低購入年齢を現行の18歳から21歳に引き上げる措置も盛り込まれた。米食品医薬品局(FDA)が半年以内に規制案を策定し、3年をかけて州当局と連携して新たなルールを導入する。
国防総省の予算は、前年度から220億ドル増額の7380億ドルとなった。
オバマケアの財源を支える目的で創設されたものの、導入見送りとなった税などの廃止も盛った。
このほか、地方自治体が来年11月の大統領選および議会選挙の準備に充てる費用も盛り込まれた。サイバー攻撃に対するインフラ強化などに充てる。
さらに、数十年間凍結されてきた銃犯罪に関する研究予算も計上された。