[オタワ 9日 ロイター] - カナダのトルドー首相は9日、イランでのウクライナ旅客機墜落について、イランのミサイルによって撃墜されたとの認識を示し、徹底的な原因究明の必要性を強調した。
ウクライナ国際航空の米ボーイング737型機は8日、イランの首都テヘランの空港を離陸した直後に墜落した。死亡した乗員乗客176人のうち63人がカナダ人だった。イランは同国軍がミサイルで撃墜したとの見方を否定している。
トルドー首相は記者会見で、カナダ政府が複数の筋から入手した情報によると、旅客機はイランの地対空ミサイルによって撃墜されたとみられ、誤射だった可能性が高いと説明。
「被害者の親族やカナダ国民全員、そして私自身も原因究明を求めている」とし、カナダ当局も関与する形で、徹底的な調査を行うようあらためて求めた。
ただ、カナダは2012年にイランと断交しているため、カナダ当局が調査に加わるには難しい調整が必要になるとみられる。
一方、カナダのシャンパーニュ外相は同日、イランのザリフ外相と異例の電話会談を行った。シャンパーニュ氏は記者団に「イラン政府および外相はオープンに対応しており、勇気づけられた」と述べた。イランが近くカナダの外交官にビザ(査証)を発給すると見込んでいると語った。