[ブリュッセル 18日 ロイター] - 1月末に欧州連合(EU)を離脱した英国との将来の関係を巡る交渉を控え、EUが態度を硬化させ、公平な競争条件の「不変の」保証を求めていることが、ロイターが18日に確認した文書で明らかになった。
EUと英国は3月上旬にも将来関係を巡る交渉を開始する見通しで、EU27カ国の代表は、EU側の交渉を担う欧州委員会に対する最新の「交渉指令」について、19日に協議を行う。
交渉指令の草案によると、EUは、政府補助から労働、社会的基準までEUと平等の条件を整備するよう英国に求めていた当初案から要求を強めた。
草案では「公平な条件が十分に保証される限りにおいて、想定されるパートナーシップには、野心的で広範かつバランスのとれた経済連携が含まれるべき」としたうえで、そうした保証は「時を経ても不変」でなければならない、と続けている。
草案ではさらに、英金融サービス企業によるEU単一市場へのアクセスを巡る同等性評価について、独自に判断する方針を当初案より強く打ち出している。
双方の交渉を巡り、ジョンソン英首相の離脱交渉担当者、デービッド・フロスト氏は17日、「英国が独自に適切な法律を制定できることが、われわれのビジョンの中核となる」とし、「公正な競争に関する問題でEUの監視を受け入れるという考えは、われわれが行っていることの的から外れている」と指摘した。