[シドニー 19日 ロイター] - 豪連邦統計局が19日に発表した2019年第4・四半期の賃金価格指数(賞与除く時給ベース)は、季節調整済みで前期比0.5%上昇した。事前の予想とは一致したものの、依然として低い伸びにとどまった。森林火災や新型コロナウイルスが信頼感や観光収入に打撃を与えると予想されるなか、家計の購買力に不安を残す内容となった。
第4・四半期の豪賃金は、前年同期比では2.2%上昇した。オーストラリアにとってかつて標準的だった水準を大幅に下回っている。
賃金は公的部門では前年同期比2.2%上昇と、統計をとり始めた1997年以来の低い伸びだった。
産業別の賃金上昇率は、情報技術(IT)・通信サービスが前年同期比1.6%、ヘルスケアが同3.1%などとなった。
賃金の伸び悩みは家計消費を圧迫。豪準備銀行(RBA)にとって「主要な不透明要因」となっており、昨年3度の利下げにつながった。