[クアラルンプール 18日 ロイター] - マレーシアのアブドラ国王は18日、ムヒディン・ヤシン氏が首相に指名されたことは適切かつ合憲だったとの見解を示した。
ムヒディン氏は3月1日、1週間にわたる政局混乱の末に首相に就任した。マハティール前首相が率いるマレーシア統一プリブミ党(PPBM)は、ムヒディン氏が下院議員222人の過半数の支持を得ているかどうか明確ではないと主張。マハティール氏は18日に開かれる下院議会にムヒディン首相に対する不信任決議案を提出する構えを示していた。
マレーシアのアリフ下院議長は当初、不信任決議案の提出を承認する方針だったが、13日になって、18日の議会は国王の開会の辞にとどめると発表。不信任決議案の採決は無期限延期となった。
アブドラ国王は国営テレビで生放送された開会の辞で「どんな争いにも結末がある。この国の政争も、際限なくわだかまり続けることは許されない」と語った。
「憲法の条項に従って、ムヒディン・ヤシン氏が下院議員の過半数の支持を得ており、第8代首相に指名される資格があると認める」とも述べた。
マレーシア国王の地位はほとんど儀礼的なもので、不信任決議案の採決が行われた場合に、国王の発言がその結果を左右することはないとみられる。
マレーシア下院は18日、今年初めて開かれたが、この日のみの日程で、次回は開会期間は7月13日から8月27日までの予定。
マハティール氏は2月に突如首相を辞任。ムヒディン氏は、野党である統一マレー国民組織(UMNO)の支持を得て国王から首相に任命された。