[フィラデルフィア/ダラス 11日 ロイター] - トランプ米大統領と民主党の大統領候補指名を確実にしたバイデン前副大統領は11日、それぞれ激戦州でイベントを開いた。新型コロナウイルスの感染拡大で休止していた選挙戦を徐々に再開しつつある。
トランプ氏はテキサス州ダラスの教会で選挙運動形式の円卓会議を開催。人種差別や警察の暴力に抗議するデモが全米で広がる中、マイノリティー社会の支援に焦点を当てた。
最近の世論調査によると、テキサス州では両氏の支持が拮抗しているが、トランプ氏はイベントで「私たちはここでうまくやっている」と語った。2016年の前回選挙ではトランプ氏が民主党のヒラリー・クリントン氏に9%ポイント差で勝利した。
トランプ氏はイベントに参加した信仰団体の指導者や中小企業事業者、法執行当局者らに対し、マイノリティー事業者の資本調達を改善する考えを示した。
また、部分的な警察改革に向けて発令を予定する大統領令の詳細も明らかにした。
一方、バイデン氏はペンシルベニア州フィラデルフィアで開いたイベントで経済活動再開に関する計画を打ち出し、新型コロナの検査体制拡充や、労働者向けの防護具確保、有給病気休暇の整備、中小企業向け助成金などの必要性を訴えた。
商店の店主や清掃員らと会い、トランプ氏はこの危機への対応に失敗したとあらためて批判した。
ペンシルベニア州は前回選挙でトランプ氏がクリントン氏に僅差で勝利した州で、バイデン陣営は重要州と位置付けている。