[モスクワ 12日 ロイター] - ロシアのプーチン大統領は12日、自身の続投を可能にする条項を含む憲法改正案の是非を問う全国投票が今月末に始まるのを前に、国民の「基本的価値観」が憲法に反映されることになると述べて支持を訴えた。
全国投票は6月25日─7月1日の期間に行われる。改憲案が承認されれば、現行法下では2024年の任期切れをもって大統領を退く必要があるプーチン氏(67)が、6年の任期をさらに2期務めることが可能になる。
同氏は12日の祝日「ロシアの日」を祝うイベントで「われわれには共通の歴史的法体系、道徳的基盤、両親と家族への敬意、国への愛がある」と強調。「当然ながらこれらの基本的、中心的価値観をロシアの憲法に含めるよう再三にわたる要請があった。市民の絶対多数がこの見方に共感し、支持すると確信している」と述べた。
新型コロナウイルス対策の行動制限でプーチン氏が公の場に姿を現す機会は少なくなっている。
ロシア政府は改憲案について、結婚は男と女の間のものだと定義付けたり、ルーブルをロシア唯一の法定通貨に定めるなど、広範な問題を法律に記す狙いがあるとの説明を繰り返してきた。
テレビやインターネット上、ポスターで展開されてきた政府広告では、プーチン氏の続投が認められるという事実は前面に打ち出されていない。