[パリ 13日 ロイター] - フランスの首都パリ中心部で13日、人種差別に反対する抗議デモが行われた。機動隊は暴徒化した一部のデモ隊と衝突、催涙ガスを発射した。
米国で白人警官に押さえつけられた黒人男性が死亡した事件を受けて、世界各地に抗議デモが広がっている。
パリ市内の「共和国広場」に集まったデモ隊は「正義なければ平和なし」とシュプレヒコールを上げ、「黒人であることを理由に今日殺されないことを望む」といった横断幕を掲げた。
警察はデモ主催者に対し、パリ・オペラ座に向けた行進を許可しなかった。3時間にわたって平和的な集会が続いたが、その後一部のデモ隊が機動隊と衝突。ビンや石などを機動隊に投げ、携帯電話会社オレンジ (PA:ORAN)の店舗が襲撃される事態となった。
フランスでは2016年に黒人男性が警察官に拘束された後、死亡する事件が起きており、この男性の姉もデモに参加。「米国で起きていることはフランスでも起きている。私たちの仲間が死んでいる」と訴えた。
この男性の遺族は警官3人が男性を押さえつけ窒息死させたと主張しているが、当局は死因は不明としている。