[ブリュッセル/ロンドン 15日 ロイター] - ジョンソン英首相と欧州委員会のフォンデアライエン委員長らが15日、テレビ会議形式で会談し、英EUの自由貿易協定(FTA)合意に向け交渉を加速させることで一致した。
ジョンソン首相は「実際に大きな乖離があるとは思わないが、今必要なのは交渉に活力を注入することだ」と指摘。EU首脳陣に対し、その旨を伝えたとした上で、7月にも合意に達する可能性を示唆した。
これに先立ち、英EU首脳陣は会談後の共同声明で「新たな勢いが必要だという点で合意した」と述べた。
英政府は先週、移行期間を20年末から延長する意向がないと改めて表明した。
あるEU外交筋は、交渉を加速する方針が示されたものの、英政府が昨年の離脱協定合意時のようにぎりぎりまで策を講じようとしないとみられるため、夏以降まで交渉が大きく進展する可能性は低いとした。
シンクタンクのチェンジング・ヨーロッパのジル・ラター氏は、この日行われた英EU離脱に関する討論会で「非常に内容が薄く、野心的とは言えない合意」になる可能性が高いとした上で、合意に達しない可能性も排除できないとした。