[フランクフルト 23日 ロイター] - ドイツの検察当局は独決済サービス企業ワイヤーカード (DE:WDIG)のマークス・ブラウン前最高経営責任者(CEO、50)を会社の収入を過大に見せ掛けようとした疑いで逮捕した。
ワイヤーカードは22日、2019年の信託勘定から19億ユーロ(21億5000万ドル)が消えたと先週発表した問題で、この現金が初めから存在しなかった可能性があると明らかにした。
ミュンヘンの検察当局者によると、ブラウン容疑者は22日夜に出頭した。裁判所の判事は23日、ブラウン容疑者が保釈金500万ユーロ(570万ドル)で保釈される可能性があるとした。
検察当局はブラウン容疑者が「第3取得者」との取引による収入を偽ることで会社の資金を過大に見せ掛け、市場を操作した疑いがあると明らかにした。
また別の関係筋によると、ミュンヘンの検察当局は22日にワイヤーカードの取締役を解任されたヤン・マルサレク氏の逮捕も検討している。
こうした中、連邦金融サービス監督庁(BaFin)は23日、ワイヤーカードが2016ー18年の財務状況を虚偽報告した疑いがあるとして、新たに告発したことを明らかにした。
*内容を追加しました。