[シドニー 24日 ロイター] - オーストラリア人の中国に対する信頼感が、外交・貿易摩擦が背景に急低下している。国際的に責任ある行動への中国への信頼度は23%となり、2年前の52%から低下した。
豪シンクタンクのローウィ研究所が実施した年次世論調査によると、米国との安全保障同盟を支持すると回答は前回から6ポイント上昇して78%となった。
さらに94%が政府は貿易多様化で中国への経済依存度を低下に努めるべきと答えた。
新型コロナウイルスの感染源と拡大を巡ってオーストラリアが国際調査を求めたことから、中国の外交関係は緊張が高まっている。
研究所のエグゼクティブディレクター、マイケル・フリラブ氏は、「最大の貿易相手国である中国に対する信頼感が急速に低下しており、習近平国家主席に対する信頼感は一段と低下した」と述べた。
米国については同盟関係は重要だが、「米国に対する信頼感は低迷しており、トランプ大統領はほとんど信頼されていない」と述べた。
調査では、米国が国際的に責任ある行動を取るとの回答は51%で昨年から横ばい、2017年の61%からは低下した。対米関係は対中関係よりも重要との回答は55%、対中関係が重要としたのは40%だった。
中国を経済パートナーと答えたのは55%で、18年の82%から大きく低下した。