[ベルリン/フランクフルト 24日 ロイター] - ドイツ政府は24日の閣議で、褐炭を使った火力発電所を運営する公益企業に対し、43億ユーロ規模の補償制度を承認した。ドイツは気候変動対策として2038年までに石炭火力発電を撤廃する計画で、同制度はその一環となる。
ショルツ財務相は「新型コロナウイルス禍にあっても、強固な気候変動対策を講じてゆく」とし、「目標達成に向け大きく前進した」と強調した。
補償制度について、メルケル政権と、影響を受ける電力大手のRWE (DE:RWEG)、ウニパー (DE:UN01)、EnBW (DE:EBKG)、バッテンファル (VATN.UL)などは合意済みだ。
褐炭発電の削減には、炭鉱地域に400億ユーロの投資など巨額の費用を要する。メルケル氏率いる与党キリスト教民主・社会同盟と社会民主党(SPD)が過半数を握る連邦議会(下院)は7月初旬に補償制度を議決する見込み。その後は連邦参議院(上院)の通過を経て、欧州連合(EU)欧州委員会による承認を待つことになる。
独政府は今月、30年までに温室効果ガス排出を55%削減する計画を承認した。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20200625T000125+0000