[ブリュッセル 25日 ロイター] - ポンペオ米国務長官は25日、米国と欧州連合(EU)は中国に関する共通の理解を深める必要があるとの考えを示し、EU側から提案があった公式な対話に合意したことを明らかにした。
欧州連合(EU)の外相に当たるボレル外交安全保障上級代表は今月、テレビ会議形式で行われた米国とEU加盟国の外相会議で、中国を巡る公式な対話の開始を提案。ポンペオ長官はシンクタンクが主催したテレビ会議で、この提案に合意し、初回の対話に参加するために近く訪欧すると明らかにした。
その上で「米欧間で、何が実際に起きているのか新たに認識されつつある」とし、「米国が中国と対峙しているのではない。世界が中国と対峙している」と述べた。
米EU対話の詳細は明らかになっていないが、ポンペオ長官によると、政府高官で構成され、特定の期限を設けずに実施される。また、複数のEU外交官は、共通の通商政策をすり合わせる場ではなく、西側諸国が中国による偽情報の拡散と見なす行為などへの対応を協議する場になるとしている。
ポンペオ長官は、EUは欧州の経済を守るために中国に対応する必要があると指摘。米EU対話では中国を巡る情報を共有したいとし、見解の相違は予想されるものの、「行動を引き起こす触媒」になると期待していると語った。