[オタワ 25日 ロイター] - カナダのトルドー首相は25日、景気回復の基盤を作るための緊急財政支出は必要な措置だったとし、格付け会社フィッチ・レーティングスによる格下げに反論した。
フィッチは24日、カナダのソブリン格付けを「AAA」から「AAプラス」に引き下げた。新型コロナウイルス感染拡大を受け、公的財政の悪化が予想されるためとしている。
これに対しトルドー首相は会見で「歴史的に類を見ないパンデミック(世界的な大流行)の中、国民を支援する必要性があった」と指摘。カナダの財政状況は主要7カ国(G7)中でも最も健全であり、財政を出動させる余力は十分にあるとの認識を示した。その上で、緊急財政支出は感染抑制策が撤廃された後に経済を「急激に回復させる」基礎となるとした。
スタンダード&プアーズとムーディーズはカナダの最上級格付けを維持している。