[パリ 7日 ロイター] - 仏パリのロダン美術館が7日、営業を再開した。彫刻家ロダンの石膏原型をもとに鋳造したオリジナルのブロンズ作品を販売し、新型コロナウイルス流行で見込まれる減収を補いたい考えだ。
ロダンの「接吻」や「考える人」といった名作を所有する同館には、ロダン本人が自らの死後に作品の原型を基にブロンズ作品を鋳造、販売することを認めている。
ただ、その数は1作品につき12点までとされ、「考える人」はこれ以上制作できず、「地獄の門」はあと4点の制作が可能。
同館は自己資金で運営しており、毎年300万ユーロ(約3億6000万円)相当のブロンズ作品の売り上げを目指している。作品の買い手は世界の美術館から美術品収集家まで多岐にわたる。
1919年に開館したロダン美術館の昨年の入館者は57万人。入館者の約75%を外国人観光客が占める。
ただ、新型コロナの移動制限が残る中、今年の入館者は20万人に落ち込むとみられ、440万ユーロ(約5億3000万円)の財源不足が見込まれるという。